【寺院名】乾向山 大雲院(だいうんいん)
【宗派名】天台宗
【別名】
【住所】鳥取県鳥取市立川町24
【本尊】阿弥陀三尊 千手観音
【開山】公侃
【開基】池田光仲
【由緒】慶安3年(1650)鳥取藩主池田光仲公19歳の年、この地に東照宮を勧請(現在の谿神社)、その祭礼を司どる寺として建立。当初は、乾向山東隆寺淳光院と称したが、文化12年(1815)大雲院の院室号が「常院室」にすることが印可され、以後乾向山東隆寺大雲院として現在に至る。東照宮別当職として、神祭に奉仕するほか寺務として御神忌の法要祈願を行なった。また、江戸寛永寺廟所の将軍の位牌が安置され、年回には各位の法要が厳修された。寺領500石を有し、内坊4ケ寺を持つ大寺院として宗派を越えて因伯二州の頂点に立った寺であったが、神仏分離により、明治3年(1870)、現在の地に移転、その後、鳥取大震災・農地解放等により、維持管理ができなくなり、境内地を縮小したが、現在もなお仏像・仏具・仏画・将軍家位牌等に藩政時代の名残を止どめている。なお、現在は、中国観音霊場33番結願札所となり、その本堂は、丈六の阿弥陀如来を中心に西国三十三所観音33体が配され、現世に極楽浄土の中心を仏像で表現した全国でも珍しい御堂である。
【寺宝】伏見天皇筆法華経 2巻(国重文)/仏像・仏具(東照宮)/古文書(東照宮祭礼)/家康図/将軍家位牌/歴代藩主の位牌/その他多数