釈迦の教えの中核のひとつ。梵語(サンスクリット語)のpratityasamutpadaの意訳で、因縁生起(いんねんしょうき)を略したものだ。
因とは果を生起させる直接の原因、縁とは外的・間接的な原因を指し、因と縁とが関係しあって、あらゆる現象が生起していることを意味している。広義には法(ダルマ)と同一視され、宇宙の万物の生滅変化を貫く理法とみなされた。最も狭義には部派仏教で説かれた業感縁起(ごうかんえんぎ)を指す。人間の幸不幸、社会生活の成功・失敗を、人間の行為(業)の結果とするものだ。
唯識法相(ゆいしきほっそう)では阿頼耶識(あらやしき)に縁起の原理を求める頼耶縁起、『大乗起信論』では如来に縁起の原理を求める真如縁起(しんにょえんぎ)や如来蔵縁起、華厳では法界縁起(ほっかいえんぎ)が説かれる。
また、宇宙の構成要素である四大(地水火風)に空と識を加えた六大縁起も説かれた。
・神社・仏閣の起こりや由来、功徳を伝える説話。
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