湯殿山は、月山南西山腹に連なるなだらかな稜線をもつ山で、薬師岳の中腹にあるお湯の出る巨岩を称する。これを御神体即ち湯殿山である。 現在では、月山、湯殿山、羽黒山を出羽三山と称しているが、古くは、月山、羽黒山に葉山を加え、湯殿山は出羽三山の象徴として 「言わず語らずのお山」として崇拝されてきた。
芭蕉の句にも「語られぬ湯殿にぬらず袂かな」と詠まれている。
出羽三山は羽黒山(標高414m)、月山(標高1,984m)、湯殿山(薬師岳・標高1,500m)からなっていて、信仰登拝はもちろんのこと、特に月山は日本百名山にも数えられて山行の人が絶えません。
また、出羽三山を歩くことを羽黒修験では「三関三度」と呼んで、単に三つの山々の地上空間を通るだけではなく、現在、過去、未来という生命時間を旅することを意味し、山中や山頂に祀られた神々との邂逅も大きな目的となります。―羽黒山には現世の衆生を救う観音菩薩、三山の主峰月山には、過去つまり死後の世界の仏阿弥陀如来、そして象徴の山、湯殿山には未来を象徴する大日如来をそれぞれ祀って、ひた歩く行者・信者を迎えます。
開山千四百年余を過ぎ、街に、山里にも宗教や信心の香りは希薄になったものの、ここ出羽三山には年間150万人もの人が訪れ、まさに民俗と歴史の源流を思わせる聖地です。
山形県東田川郡朝日村
【いわれ】 ●国立公園朝日連峰の麓にあり,朝日は昇天の勢いを表し,新村発展を象徴するものとして,朝日村と命名されたものである。
【シンボル】 ●花(カタクリ),木(ブナ),鳥(なし)
【日本一】 ●大網上村にある高さ3.65m,幅2.2mの庚申搭      
●大鳥池に生息するタキタロウ      
村内3体保存されている即身仏(ミイラ仏)
(そのうち一体は大日坊に祀られています)

電源開発の村としてのダムの多さ
●山菜たらの芽の生産量
【観光】

●幻の魚「タキタロウ」が住むというロマンを秘めた大鳥池(全長1m50cmの巨大魚)

「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」と芭蕉が詠んだ湯殿山奥の院
●国道112号線(月山花笠ライン)からの眺め     
●村の花「カタクリ」が咲き誇るかたくり園     
●日本の滝百選に選定された「田麦俣の七ツ滝」     
●タキタロウ館(1994年5月開館。自然を体験、野生動物や淡水魚を飼育して自然のすばらしさを紹介)巨大魚の里「タキタロウ」(大鳥池には怪魚が住み,その大なるは5尺,口はウサギに似て,味はクジラのごとし。里の人がここに近づくと嵐になるという。漫画「つり吉三平」で紹介)     
●朝日連峰と大鳥池(原生林に囲まれた自然豊かな桃源郷)     
●月山ダム周辺(春の緑,秋の紅葉)     
●湯殿山スキー場(庄内一の規模を誇り,多彩なゲレンデ,設備を持つスキー  
●湯殿山神社(出羽三山神社の1つ。社殿はなく巨岩からわき出る温泉神竜が御神体となっている)         
●湯殿山温泉     
●田麦俣の多層民家(豪雪に耐え,急斜面に建てられた昔の人々の知恵が生きている住宅。現在は昔の民芸品などを展示している)     
●バンジージャンプ(34m)     
●森敦文庫(作家の故森敦の生原稿やゆかりの品を展示)     
湯殿山大日坊(春日局も参拝した徳川将軍家ゆかりの寺院)      
●月山あさひ博物村(南米アマゾンの動植物を展示しているアマゾン自然館や,山ブドウ研究所, 文化創造館の施設がある。ユニークなてんぐ面,作家森敦の原稿彫刻なども展示)    
●雪上運動会(雪とぴあ。冬季間,雪の上で行われる綱引き大会など)     
●サンチェアパーク   
●月山花笠ライン(山形県の西川町から朝日村を結ぶ国道112号線で,春の若葉や秋の紅葉が素晴らしい)

【名産】 ●月山ワイン(山ブドウを原料にしたナチュラルなワイン)     
●かたくり染め(村の花「カタクリ」を使い,ネクタイ,スカーフ,ハンカチなどを染めた物)   
●烏骨鶏卵(天然記念物である烏骨鶏,古来から健康食品として珍重されている)     
●月山焼き     アケビの甘露煮     タキタロウボックス     タキタロウ広場     
とちもち     庄内しゃくし
【方言】 やぢゃがね(だめ)     てやぱやて(落ち着きがない)     どんどかぶ(ごぶさた)     かんじょ(便所)     でって(本当に)