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続・質問帳

若林隆壽

質問

亡くなってから一周忌(いっしゅうき)、三回(さんかい)忌、七回忌というように年回法要を勤めますが、それぞれの意味合いは違うのでしょうか。

回答

若林隆壽

 

  とくに決まりが定められているわけではなく、室町時代からの俗信(ぞくしん)だといわれていますが、亡くなった当日も数えて七日目の初七日(しょなぬか)から、七七日(しちしちにち)(四十九日(しじゅうくにち))までの七日ごとの七回の法要に、百箇日(ひゃっかにち)、一周忌、三回忌(満二年目。数え年の数え方。以下も同じ)、七回忌、十三回忌、三十三回忌の六回を加えて、「十三仏事(じゅうさんぶつじ)」といいます。
さて、それぞれの法要の意味ですが、亡くなられた方を想う気持ちはもちろんのこと、これを遺族の心のケアという観点(かんてん)から見ると、実にうまく考えられたシステムだと気づかされます。悲しみに打ちひしがれた四十九日までの七日ごとの法要、少し心の平静(へいせい)を取り戻した百箇日、そして気持ちの上ではあっという間にやってくる初めての祥月命日(しょうつきめいにち)一周忌、悲しみも新たな三回忌、ややうとくなりがちな故人への思いを新たにする七回忌、十二支(じゅうにし)が一巡(ひとめぐ)りする十三回忌、家門(かもん)の栄えが故人のおまもりによることを感謝(かんしゃ)する三十三回忌というように、各法要は遺(のこ)された人々にとっても、心を癒(いや)し、さらには自分の平生(へいぜい)の修養(しゅうよう)の糧(かて)とするように組み立てられているのです。
法要は、故人の記念日としてばかりでなく、自分自身を見つめ直す日でもあるのです。

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