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続・質問帳

若林隆壽

質問

最近「エンディングノート」という言葉を聞くようになりました。どんなものですか。

回答

若林隆壽

  遺(のこ)される家族に迷惑(めいわく)をかけたくない、しかし「遺言書」というような大袈裟(おおげさ)なことはしたくない。そんなことから考えられるようになったといわれる「エンディングノート」。
 一口に言えば「法的な拘束力(こうそくりょく)のない遺言書」ということになるでしょうが、その内容は一様(いちよう)でなく、いくつかの側面(そくめん)があります。
 まず、自分が最期(さいご)を迎える際の終末期の医療や葬儀、埋葬(まいそう)などについて「苦痛は和(やわ)らげて欲しいが、延命(えんめい)は望まない」「誰と誰に知らせて欲しい」「両親と同じ墓に入りたい」等々、「こうして欲しい」という事柄(ことがら)について具体的に書き留(と)め、それを判断する人を指名しておく、という「遺言書」に近い内容。
 一方、自分がどんな人たちとご縁を結んできたかなど生い立ちを振り返る部分、さらには、今後残された人生に、まだこれだけのことをしておきたいという目標を掲(かが)げる部分など、書き込む内容はいろいろです。
 「エンディングノート」は、必ず「記した日付」を記入し、いつの時点での自分の心持ちなのかをはっきりさせておくことが大切だといわれています。
 さて、新たに迎えた年。
 「一年の計(けい)は元旦にあり」といわれますが、この「計」が、実は「エンディングノート」なのでしょう。

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