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続・質問帳

若林隆壽

質問

「初彼岸(はつひがん)」には、その方以外のお墓にお参りしてはいけないといわれました。本当ですか。

回答

若林隆壽

 亡くなってから最初に迎えるお彼岸、あるいは、ご納骨(のうこつ)が済んで初めてのお彼岸を「初彼岸」「新(しん)彼岸」などと呼ぶことがあります。
お彼岸は、一年十ニヶ月の中で、三月と九月、それぞれの「お中日(ちゅうにち)」である「春分の日」「秋分の日」を挟(はさ)んで前後三日ずつの一週間、春秋の二回あります。ですから、「初彼岸」を迎える方は、どんなに遡(さかのぼ)っても、過去半年の間にお亡くなりになったということになります。
大切な方、愛(いと)しい方を亡くされたご遺族の方にとってみれば、気持ちはもちろんのこと遺品の整理、相続の手続き等も含め、まだまだその方に関わることの多い日々を送っていらっしゃることでしょう。
そんなご遺族の悲しみにも配慮(はいりょ)して、「初彼岸」には、その亡くなって間もない方に専心(せんしん)しましょう、思いを寄せましょう、ということからそういわれたのだと思います。
しかし、私たちが一人の人間として生命を授(さず)かり、一生を過ごしていく間に「ご縁(えん)」を結ばせていただくのはその方ばかりではありません。お彼岸は亡き方々を偲(しの)ぶ上でも大切な一週間です。「初彼岸」を迎える方のところにはまず第一に、さらに、ご先祖さまや縁(ゆかり)のある方々のお墓にも懇(ねんご)ろにお参りしたいものです。

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