質問
★お仏壇を買い換えたいのですが、古い方はどうしたらいいでしょう?
回答
若林隆壽
木の香のする新築の家に伺うと、すがすがしい気持ちになりますが、住み慣れた我が家は、たとえ古くとも愛着があるものです。
お仏壇も家と同じで、一度新調したら、何十年と使うものです。
長年お線香やお花をお供えし、朝な夕なに手を合わせてきたお仏壇は、壊れた家具とは違い、粗大ゴミというわけにはいきません。
まず、お内仏(お仏壇に入っている ご本尊さま)まで、新しくするかどうかで、方法が違ってきます。お内仏とお仏壇(外の箱の部分)の両方を新調する場合には、それまでのお内仏の発遣(魂抜き)と、新しい仏さまの開眼(魂入れ)の作法をしなければなりません。
宗派によっては、お内仏を仏具店で購入するのではなく、ご本山からお授けいただくところもあります。
古いお仏壇は、新しいお仏壇を買った仏具店に引き取ってもらうか、菩提寺にお願いして、お焚き上げをしていただけば結構です。
お仏壇だけを新しくする場合にも、遷座法要(安置場所を移す)といって、いまある仏さまを一度発遣し、新しいお仏壇にお移ししてから再び開眼するのが丁寧なやり方です。
いままで家族の歴史を見守り続けてきたお仏壇です。
古くなったからといって、けっして粗略には扱いたくないものです。