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続・質問帳

若林隆壽

質問

お正月には、お仏壇に特別な飾りが必要ですか

回答

若林隆壽

 

  室内を土足で歩かないまでも、日本人の生活は年々洋式化され、都会のマンションでは、障子や襖はおろか、畳敷きの部屋すらないものが、若い人の人気を集めているといいます。そんな間取りの家では、床の間に鏡餅を飾ったり、門戸にしめ飾りを飾り、門松を立てたりして年神様をお迎えすることなど、夢のまた夢といったところでしょうか。
さて、昔からごく一般に行われてきたこれらの習慣は、直接仏教とは関係ありません。お正月を迎えるに当たって、お仏壇に特別な飾りは必要ないのですが、暮れの大掃除同様に、お仏壇も一年の感謝を込めて念入りな手入れをしましょう。
お内仏(ご本尊様)は、やわらかい筆でほこりをはらい、お位牌などの塗り物はガーゼなどで軽く乾拭きします強くこすると金がはがれたり字が消えたりするので注意が必要です。綿の白手袋を着けて作業し、化学雑巾は使いません。仏飯器など真鍮製のものは「真鍮磨き」で磨き、最後は新聞紙でくもりを取って仕上げます。
香炉の灰もよくふるうか新しくします。
正月用の生花(松や千両などおめでたいとされる植物の入ったもの)は「一夜飾り」を避けて、12月30日までにお供えします。年が明けたら、家族そろってお参りし、おせち料理やお雑煮も「初物」を差し上げるよう心がけましょう。

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